マイホームを購入する際、自分が気に入った物件を選ぶことも大切ですが、将来的な売却を視野に入れて選ぶことも大切なポイントです。
不動産は所有していると修繕費や税金など必要経費がかかってくるため、売りたい時に売れない状態は金銭的なリスクにつながります。
今回は、売却を見越した自宅の買い方をテーマに不動産の出口戦略を徹底解説します。
物件選びの具体的なポイントについても紹介するので、これから自宅の購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
不動産の出口戦略とは?
不動産の出口とは、売却して現金化することを指します。
出口戦略とは、売却したいときにいかに高く早期に売却するかを考えることであり、購入後ではなく購入前から戦略を練ることが大切です。
株式や外貨などの金融資産と比較して流動性が低い不動産であるからこそ、物件選びの段階から出口を考えることで将来的なリスクヘッジにつながります。
売却前提で自宅を買う際のポイントを紹介
次に、本題である売却を見越して自宅を買う際のポイントについて紹介します。
マンションと戸建に分けてそれぞれの注意点を解説するので、自分が購入したい物件に合わせて参考にしてください。
マンションの場合
まずは、マンションを購入する際のポイントを紹介します。
売却を見越したマンション選びでは、建物の状態や間取りが大切なポイントです。
マンションを購入したい方は、物件選びの際、以下のポイントに気を付けてください。
周辺ニーズにあった間取りを選ぶ
まず一つ目のポイントは、間取りが周辺ニーズに合っていることです。
例えば、若者が多く、単身者向けニーズが強いエリアでファミリータイプの広い間取りは、将来的な売却を考えるとあまり適していません。
マンションの間取りは後から変更することができないので、購入前からよく考えておく必要があります。
売却時期の築年数を考える
購入後すぐに売却するケースは別ですが、20年から30年など、ある程度長く住む予定であれば、売却時期の築年数を考えて購入しましょう。
新築や築浅であれば問題ないですが、築古過ぎるマンションは売却する際、更に古くなっている訳なので、売る際の弊害になる可能性が高いです。
どれくらいの期間住むかは、人それぞれですが、おおよそ売却時に築35年以内になることを想定して購入するのが理想でしょう。
物件の管理状況に注意する
マンションは、物件の管理状況も大切なポイントです。
共用部分の清掃が行き届いていない、電球が切れていて暗いなど、管理状況がずさんな物件は売却時のネガティブ要素となります。
管理状況が良くない物件は、購入後にトラブルが発生した際の対応も悪い傾向にあるため、住み続けることを考えてもおすすめ出来ません。
戸建の場合
次に、戸建住宅を購入する際のポイントを紹介します。
戸建を選ぶポイントは、建物よりも土地の価値で選ぶことです。
戸建の多くは、木造であるため、経年によって価値が大きく下落しますが、土地の価値はある程度、維持できるからです。
土地の価値を見分けるポイントは、以下で紹介するので、戸建の購入を検討している方はぜひ参考にしてください。
全面道路に広く接した物件を選ぶ
前面道路に接している部分を「間口(まぐち)」と呼びますが、間口の広い物件の方が、資産価値が高くなります。
間口が広いことで建築上の制限を受けにくい、車の乗り入れがしやすい、開放感があり見晴らしがよい等の理由があります。
全面道路との高低差にも注意
前面道路と建物が建つ地盤面に高低差がない物件の方が、土地の資産性は高くなります。
例えば、前面道路から見て高い擁壁がそびえ立っている物件や逆に道下で道路面より下にある物件は、土地の資産性から考えると低くなります。
高台にある物件などは、一見すると見晴らしがよく、日当たりも良好で価値が高く感じますが、建物を再建築する際の制限が多くなりやすく、土地の価値は下がってしまいます。
購入時に建物の状態を確認する
木造物件は特にですが、購入時に建物の状態をよく確認することも大切なポイントです。
いくら土地の資産価値が高い物件でも、建物の状態が悪く、購入後に修繕費などのコストがかかり過ぎでは本末転倒となります。
先述したように土地の価値を考えることは戸建住宅の購入で大切なポイントですが、そもそも長く住み続けられる建物であるかしっかり確認した上で物件を選びましょう。
建物の状態は、専門のホームインスペクターに依頼して調査してもらうことができます。
まとめ
今回は、売却を見越した自宅の買い方をテーマに出口戦略の意味や物件選びのポイントを紹介しました。
冒頭で述べたように不動産を売却したくても出来ない状態は、将来的な大きなリスクにつながります。
これから自宅の購入を考えている方は、今回の内容を参考に資産価値を維持しやすい物件選びを意識してみてください。
コメント