最新の不動産(マンション・戸建)価格動向

不動産売買の基礎知識

不動産の売買で気になるのは、住宅価格の変動です。タイミング次第で不動産価格数十万円~数百万円のオーダーで変動する為、購入・売却を考えられる方はしっかり理解する必要があります。

2022年は上昇傾向となっていましたが実際のところはどうなのでしょうか?また2023年はどのように推移していくのかについても気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では2022年の不動産価格状況や2023年度の予測などについて詳しく解説します。これから不動産売買を考えられている方は是非この記事を参考にしていただければ幸いです。

不動産価格推移状況(2022年)

では、2022年の不動産価格推移状況について、国土交通省発表の不動産価格指数を基に解説します。

不動産価格動向とは、国土交通省が毎月発表している不動産市場の動向を表す指標です。

当時の不動産取引の動きを把握する際に参照したほうがよい資料の1つです。

下のグラフは、2022年7月に発表された最新の不動産価格推移グラフです。これを見ると2013年以降、不動産価格指数は総じて上昇傾向にあり、さらに直近の2022年4月までのデータを見ると、全国的に上昇傾向にあります。

建物種別毎で確認した場合、前回調査(2022年1月分)の結果と比較すると、住宅全体が1.6%、戸建住宅が4.1%、マンションが1.4%とそれぞれ増加しています。

国土交通省『不動産価格指数(令和4年4月・第1四半期分)令和4年7月29日公表』より

住宅の中でも特にマンション価格の上昇率が非常に高い点がうかがえます。

特に東京都心部の新築マンション価格は急騰しています。これは都市部への人口集中や木材などの建築材料不足による建設費高騰などが大きな要因となっています。

さらに新型コロナウイルスの感染拡大によるテレワークの広がりにより、広々とした戸建住宅の需要増により、戸建て価格の上昇なども見受けられます。

上記のような要因もあり、不動産価格は今後も上昇し続けることが想定できます。

不動産価格上場の理由

上記で少し触れましたが、不動産価格が上昇し続けている理由は何故なのでしょうか?ここでは上昇し続ける要因について4つほど解説します。

経済対策

まず1つ目は政府による経済対策です。

不動産価格は、株価、金利、投資の3つの要素に大きく影響されるといわれています。当然これらが上昇するためには、ベースとなる国内経済が活性化することが重要です。これを下支えしたのがアベノミクスとなります。

アベノミクスについては賛否両論ありますが、少なくともこれが不動産価格を押し上げたことは数字から見ても明らかです。

世界情勢による影響

国際情勢も、不動産価格変動に影響を及ぼしています。

新型コロナウイルスの世界的流行により、日本だけでなく世界各国で金融緩和政策が実施され、その結果低金利により銀行から融資を受けやすくなり、住宅の購入が容易になりました。

一方、2022 年のロシアのウクライナ侵攻により、ロシアからの原油と木材の輸入が制限されました。今後輸入に頼る日本では建設費のさらなる上昇が懸念されます。

イベント

2013年の東京オリンピック開催決定して以来、首都圏の不動産価格は急激な上昇を見せています。

東京オリンピックのモデルとなった「スモールオリンピック」を成功させたロンドンオリンピックでも、住宅などの不動産価格に大きな影響を与えました。また、今後の日本の一大イベントとして「大阪万博」も控えているのが現状です。

不動産流通サイト「近畿レインズ」によると、東京と並んで日本の経済を牽引する大都市である大阪では、近年大阪万博の影響と思われる住宅価格上昇が進んでいます。このようにイベント開催は不動産価格に大きく影響を及ぼします。

海外からの投資

いまや東京は世界でも有数の大都市として外国人投資家から注目されています。

その理由は、世界的に有名な都市である香港、ロンドン、ニューヨークと比較して、東京の不動産価格が安価な割に利回りが高く、賃料などが安定していることが要因となっています。

オリンピック開催はこの動きをさらに加速させました。これらのことから不動産価格は今後も上昇し続けると予想されます。

2023年度の予測

最後に、上記の社会情勢を踏まえ、2023年の予測について解説します。

まず、購入についてです。

インフレと円安により、建設費は高止まりする可能性は非常に高く、新築住宅の価格はしばらくの間上昇し続ける可能性があります。新しい家を購入することを考えている場合は、早期購入を目指すべきでしょう。

すでに固定金利が上昇し始めていますので、固定金利でローンを考えている方は特に急いだほうがよいでしょう。

次に売上についてです。

株式市場の低迷が始まっており、これによる中古不動産価格は今後下落することが想定されます。また、住宅ローンの金利が上昇し始めると、買い手は少なくなることが予測されます。そのため、数年以内の売却を検討している場合は、早めの対応が望ましいでしょう。不動産価格が高騰する中、一度売却査定を行って売却価格を把握してみるとよいでしょう。

まとめ

今回は、不動産価格の動向と動向について解説しました。

様々な要因から不動産価格の動向には注意が必要です。このような状況下では、地価の動向に関する確かな知識と情報を持っていることが非常に重要です。

購入・売却時はこれらの状況をしっかり把握し、より良い条件で対応できることを目指しましょう。

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